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父と子の往復書簡・33日目

時計 2008/02/07

わずかに濡れたメモ帳がある…

三日目

やはりこの遺跡はどこかおかしい。
さらに地下に降りたというのに森や草原が広がっている。
もちろん茸や苔の群生ではない。
霊脈を読もうと宵藍に呼び掛けたが呼び出しに応じない。
まだあの赤い石のことで拗ねているらしい。

菅原君は「猫駆除、猫駆除」と繰り返し呟いていた。
猫に怨みでもあるのだろうか。
彼からは時々黒いオーラが見えるようになった。

続く回廊の片隅に一冊の本が落ちていた。
表紙には「妖蛆の秘

メモはそこで終わっている…






「あれ? 壱哉さんは?」
「……拾い食いでもして腹壊したんだろ」