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ロレックス デイトジャスト 16200 買取 価格

時計 2024/02/22

ロレックスデイトジャスト16200は、時計界において非常に人気のあるモデルです。この時計は、その優れた品質と洗練されたデザインで世界中の人々から愛されています。今回は、ロレックスデイトジャスト16200の魅力について詳しくご紹介いたします。

まず、ロレックスの歴史に触れると、このブランドは1905年に創業されました。創業者であるハンス・ウィルスドルフは、高精度な時計を作りたいという強い信念を持っていました。そして、その信念を胸に、ロレックスは革新的な制作工程を開発しました。例えば、1926年には世界初の完全防水時計「オイスター」を発表し、その後も数々の技術革新を果たしてきました。

ロレックスデイトジャスト16200は、その名前からもわかるように、デイト(日付)機能が特徴です。このモデルでは、6時の位置に窓があり、現在の日付が確認できます。また、シンプルな文字盤と、シルバーのステンレススチールケースが組み合わさっており、洗練された印象を与えます。さらに、自動巻きムーブメントを搭載しているため、手巻きの手間を省くことができます。

ロレックス偽物デイトジャスト16200は、その美しいデザインと高い機能性から、様々なシーンで活躍することができます。ビジネスシーンでは、シンプルかつエレガントなデザインが好まれ、信頼性の高い時計として重宝されています。また、カジュアルな日常の装いにも合わせやすく、幅広いスタイルにマッチします。

さらに、ロレックスの時計は長期にわたって価値を保つ特徴があります。そのため、ロレックスデイトジャスト16200は、投資としての魅力も持っています。時が経つにつれて愛着が湧き、家族や後世に受け継がれることでしょう。

ロレックスデイトジャスト16200は、そのブランドの歴史と伝統を背景に、洗練されたデザインと高い機能性を備えた優れた時計です。ビジネスシーンや日常の装いに合わせて、長く愛用することができるでしょう。この時計は、あなたのスタイルと品位を引き立てること間違いありません。
2024新作 ロレックス スーパーコピー GMTマスターII ジュビリーブレス 126710BLNR

型番:
126710BLNR
モデル: GMTマスターII
外装:
ステンレススティール(オイスタースティール)
ガラス材質:
サファイアクリスタル
ケースサイズ:
40mm
ムーブメント:
Cal.3285
駆動方式:
自動巻き
パワーリザーブ:
約70時間
機能
防水:
100m
耐磁:
あり
バーゼルワールド2023のメインモデル。新世代ムーブメントを搭載し、生まれ変わったバットマン
「やはりきたか」この新作を前に、しばし思いに駆られたものです。 ロレックスは昨年同様、バーゼルワールド2023においても新作GMTマスターIIを打ち出しました。 「次のGMT新作は黒ベゼルか、青黒ベゼル―通称バットマンか」バーゼル前夜にはこういった予想が飛び交っていたので、順当な新作だと思います。 基本デザインは従来の116710BLNRと大きくは変わりません。 昨年ペプシモデルでレギュラーとして初登場した126710BLRO同様に、ジュビリーブレスレットを搭載させてきました。これも想定の範囲内でしょうか。 近年、セラクロムベゼルを搭載するなど、繊細な、しかしドラスティックなデザインイノベーションを行ってきたロレックスですので、思ったよりは無難な路線かな、とも思ったファンはいるかもしれません。 しかしながらロレックスはもともとオリジナルのデザインを踏襲しているところが大きな魅力。ファンも奇抜なデザインなどは望むところではありません。 また、展示されている実機を会場で見た限りでは、これまでのバットマン同様に非常に完成されたデザインに仕上がっており、これは人気が出るだろうな、と思いました。 細部を見るとアップデートが加わっています。その詳細は後述するとして、実はバーゼルワールドの喧騒のかたわらで、116710系が全て絶滅しているのではないか、という情報が飛び込んできました。もちろん、黒ベゼルも含めて。



☆ASOS☆DESIGN ゴールドトーンブラック ダイヤルウォッチ

☆ASOS☆DESIGN ゴールドトーンブラック ダイヤルウォッチ(59555779) 商品コメント☆ASOS☆DESIGN ゴールドトーンブラック ダイヤルウォッチ 素材:メイン:75%亜鉛合金、2024日はお決まりですか?こちらの商品は、イギリス直営店よりお取り寄せの商品となります。ご注文後、お届けまで通常2024日程度かかります。

ロングアイランド[952QZD1RMOP] Long Island

フランクミュラーを代表するモデル ロングアイランドです。 こちらのモデルはマザーオブパールを文字盤に使用したモデルです。 ボーイズサイズになりますが、ケースが手首に添うようにカーブ形状で作られている為、腕に着けた時にフィットする造りになっております。メーカーオリジナルボックス、国際保証書付属。

タグ ホイヤー カレラ 39mm

時計 2024/01/30

タグ・ホイヤーは、スイスのウブロ時計 ビッグバン高級時計ブランドであり、その中でもカレラシリーズは特に人気があります。ロレックス 偽物カレラシリーズは、スポーティで洗練されたデザインが特徴で、男性だけでなく女性からも支持を受けています。

この記事では、タグ・ホイヤーのカレラ 39mmモデルについて詳しく紹介します。39mmというサイズは、男性にも女性にも適したサイズであり、多くの人々に愛されています。

まず、カレラ 39mmの特徴的なデザインについて見ていきましょう。シンプルながらも独自の魅力を持つダイアルは、見る人の心を惹きつけます。また、ステンレススチールのケースとブレスレットは、高品質な素材を使用しており、耐久性にも優れています。

さらに、カレラ 39mmは精密なムーブメントを搭載しています。自動巻きムーブメントは、正確な時間を保証し、長時間の使用でも安定したパフォーマンスを発揮します。また、防水性能も備えており、日常生活での使用にも適しています。

カレラ 39mmは、ビジネスシーンからカジュアルな場面まで幅広く活躍します。スーツとの相性も抜群であり、時計を通じて自分自身のスタイルを演出することができます。さらに、多くのカラーバリエーションがあり、自分の好みに合わせて選ぶことができます。

最後に、タグ・ホイヤーのカレラ 39mmは、洗練されたデザインと高い品質を兼ね備えた時計です。その魅力は時代を超えて受け継がれており、多くの人々に愛され続けています。ぜひ、自分の腕元に一つ持ってみてはいかがでしょうか。

以上、タグ・ホイヤーのカレラ 39mmについての紹介でした。この時計は、時代を超えたスタイルと機能性を追求した一つの名品であり、ファッション愛好家にとっては必見のアイテムです。是非、あなたも自分のコレクションに加えてみてください。
春もの新作ウブロ ビッグバン コピー 世界限定100本 hur27054

ウブロ ビッグバン コピー ウニコ サンブルーII キングゴールド 世界限定100本
型番:418.OX.2001.RX.MXM20
機械:自動巻き
材質名:キングゴールド
ブレス・ストラップ:ストラップ
タイプ:メンズ
文字盤特徴:スケルトン
外装特徴:シースルーバック
ケースサイズ:45.0mm
防水性能【公称】:10気圧
機能:フライバッククロノグラフ/デイト表示
付属品:内箱/外箱

※カラー:写真どおり(実物撮影)
※レベル: 1対1(N級品)
※付属品:保存袋
※写真を見れば分かる高品質!それに実物は写真よりよほどいい!
※手頃の価値でいい商品が手に入れる!!

ご自分用にも、大切な人への贈り物にもいかがでしょうか。 (^-^)


ルイヴィトン 全面ダイヤ 時計 スーパーコピー モノグラム 38mm vuk2024SS281

ルイヴィトン 全面ダイヤ 時計 スーパーコピー モノグラム 38mm
<仕様>
・オートマティックモデル
ケース素材:ステンレススチール
ケース径:約 38mm
ムーブメント:自動巻き

※カラー:写真どおり(実物撮影)
※レベル: 1対1(N級品)
※付属品:保存袋
※写真を見れば分かる高品質!それに実物は写真よりよほどいい!
※手頃の価値でいい商品が手に入れる!!

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長い歴史を誇る時計製造技術は名表証

時計 2024/01/13

長い歴史を誇る時計製造技術は名表証



時計は人々の生活において重要な役割を果たしてきました。hacopy コピー時間を正確に計測することは、日常生活の中で欠かせない要素です。そのため、時計の製造技術の進化は、私たちの生活に大きな影響を与えてきました。



時計の製造技術は数百年にわたって発展してきました。特に、スイスの時計メーカーはその長い歴史を誇ります。スイスは世界的に有名な時計生産国であり、その技術は世界中で高く評価されています。



時計製造におけるスイスの優れた技術は、「名表証」とも呼ばれています。これは、高品質な時計を製造するための証明書であり、スイスの時計メーカーがその技術を守り続けることを保証しています。この証明書を持つ時計は、その品質と信頼性が保証されているため、多くの人々から支持されています。



名表証を取得するためには、厳しい基準をクリアする必要があります。例えば、時計のムーブメント(内部の機械部品)は、高い精度で動作しなければなりません。また、外観や仕上げも美しく、高品質であることが求められます。これらの基準をクリアした時計だけが、名表証を受けることができるのです。



名表証を持つ時計は、その製造技術の優れた点を象徴しています。スイスの時計メーカーは、長い歴史の中で培われたノウハウを活かし、常に最高品質の時計を提供してきました。彼らは独自の技術や製造方法を開発し、他の国々からも高い評価を得ています。



また、名表証を持つ時計は、そのデザインの美しさでも注目されます。スイスの時計メーカーは、伝統的なデザインと最新のトレンドを融合させることで、独自のスタイルを生み出しています。そのため、名表証を持つ時計は、単なる時間計測器としての機能だけでなく、ファッションアクセサリーとしても人気を集めています。



時計製造技術は、長い歴史を誇りながらも、常に進化し続けています。新しい素材や技術の導入により、時計の性能や耐久性が向上しています。さらに、スマートウォッチなどのデジタル時計も登場し、時計の概念をより広げています。



長い歴史を持つ時計製造技術は、名表証としてその優れた品質を証明しています。スイスの時計メーカーは、世界中で高い評価を得ており、その製品は多くの人々から支持されています。今後も時計製造技術の進化に期待し、より高品質な時計が生まれることを楽しみにしています。


クラシック・フュージョン チタニウム[542.NX.2024SSic Fusion Titanium

ウブロのスタンダードなコレクションがクラシックフュージョンです。ウブロの伝統的なフォルムを継承しながらも、最新技術が惜しみなく投入されています。こちらのモデルはチタニウムを主素材として使用。ウブロ自社製自動巻きクロノグラフムーブメントHUB1110を搭載しています。チタンケース シースルーバック

ペラゴス[25500TN] Pelagos

2024新作 1970年代の名作、通称「イカサブ」をチタンで再現したダイバーモデル 交換用ラバーストラップ付属

【人気】エルメス☆腕時計バンド アップルウォッチ シングル

【人気】エルメス☆腕時計バンド アップルウォッチ シングル(81751894)
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人気 腕時計 メンズ

時計 2023/12/19

人気腕時計メンズ



腕時計は、男性が日常的に身に着けるアクセサリーの一つです。クロムハーツ スーパーコピー時計は時間を知るためだけでなく、スタイルや個性を表現する重要な要素でもあります。そこで、今回は人気の腕時計メンズについてご紹介します。



まず、人気のある腕時計の一つはスポーツウォッチです。スポーツウォッチは、活動的な男性にぴったりのデザインと機能を備えています。防水性や耐久性が高く、ワークアウト中やアウトドアでの使用にも適しています。また、多機能なデジタル表示や計測機能も魅力的です。スポーツウォッチは、カジュアルなスタイルにも合わせやすく、ファッションアイテムとしても人気があります。



次に、ビジネスウォッチも人気があります。ビジネスウォッチは、シンプルで洗練されたデザインが特徴で、ビジネスシーンにふさわしい印象を与えます。レザーストラップや金属バンド、クラシックな文字盤など、多様なスタイルがあります。また、ビジネスウォッチは、正確な時間を示すことが求められるため、高い時計の精度や機能性も重視されます。ビジネスウォッチは、ビジネスマンにとって必須のアイテムであり、スタイリッシュな印象を与える一方で、信頼感も醸し出します。



さらに、ファッションウォッチも人気があります。ファッションウォッチは、トレンドを取り入れたデザインやカラーが特徴で、ファッションのアクセントとして重要な役割を果たします。ファッションウォッチは、カジュアルなスタイリングに合わせやすく、個性を表現する手助けをしてくれます。また、様々なブランドから発売されており、価格帯も幅広いため、幅広い層に人気があります。



腕時計は、男性のスタイルや個性を引き立てる重要なアイテムです。スポーツウォッチ、ビジネスウォッチ、ファッションウォッチなど、さまざまなタイプの腕時計がありますが、どの腕時計も品質やデザインに優れています。自分の好みやライフスタイルに合わせて、一つの腕時計を選ぶことで、日常の装いをより魅力的に演出することができます。是非、人気の腕時計メンズを探してみてください。


デ・ヴィル アワービジョン マスターコーアクシャル アニュアルカレンダー[433.10.41.22.03.001] De Ville Hour Vision Master Co-Axial Annual Calendar

年次カレンダー機能を備えた、コーアクシャル マスタークロノメーター 「キャリバー8902」搭載 15000ガウスまでの超高耐磁性を備えたムーブメントです。 また、ゼンマイを収めた香箱車を2つ備え、55時間のパワーリザーブを実現しました。 文字盤上の針、Ωマーク、アワーマーカーは18Kホワイトゴールド製【オメガ・ブランドについて】1848年の創業以来、究極を意味するブランドネームを掲げ、時計史に残るさまざまな歴史的偉業に立ち会ってきたオメガ。手作業で組み立てを行うことが主流であった時代にいち早くオートメーション化を行ったことで、販路を急速に拡大。現在では腕時計業界における世界最大のコングロマリット、スウォッチグループの中心ブランドとしてその地位を確立しています。技術力においても多くの腕時計ブランドを凌駕する実力を誇り、近年ではスイス連邦計量・認定局(METAS)、クロノメーター規格を通過した新しい品質基準であるマスタークロノメーターを全てのモデルに採用したことでも大きな話題に上がりました。シーマスター、スピードマスターなどのスポーツモデルから、デ・ヴィル、コンステレーションなどのドレスモデルまで幅広いラインアップを誇り、老若男女問わず長く愛用することができる人気筆頭ブランドといえるでしょう。【デ・ヴィルについて】1967年にシーマスターのラインアップから独立を果たしたデ・ヴィル。当初からドレスウォッチとしての立ち位置を確立していましたが、独立したことでよりキャラクターを明確にしながら進化を続けています。現行モデルでは実用性に長けたアニュアル(年次)カレンダーを備えたデ・ヴィル アワービジョンを上位モデルに据え、ドレス仕様を強調したプレステージをラインアップ。レディース向けには1955年にオメガ初のレディース腕時計として発売されたレディマティックや、宝石を意味するトレゾアなどのバリエーションを揃えています。メカニズムにおいても全てのモデルにコーアクシャル機構を装備。名実ともにエレガンスを極めた、人気のドレスウォッチコレクションです。

G-CLASS[YA055521]

GUCCIの「G-CLASS」です。ブルーシェル文字盤が全体的にすっきりとした印象を引き出し、インデックスダイヤが豪華さを演出してくれます。3時位置にデイト表示もあり、可愛らしさだけではなく、実用性も兼ね備えたモデルです。メーカーオリジナルボックス、国際保証書付き。

ルミノール パワーリザーブ[PAM00422] Luminor Marina 1950 3Days

2012年新作 47mm径の大型ケース 文字盤は立体感のある2層仕様 72時間のパワーリザーブの自社開発ムーブメント キャリバー「P3001」搭載 シースルーバック 交換用ラバーストラップ付属【パネライ ルミノールの魅力】1860年創業のイタリアの高級腕時計ブランド、パネライ。大きく分厚い時計ケースと唯一無二のデザインで独特の存在感を放つパネライの時計は、世界中から熱狂的な支持を受け「デカ厚時計」ブームの火付け役となりました。「デカ厚時計」は一過性のブームに終わらず、現在ではメンズ腕時計の人気カテゴリの1つとなっており、パネライはそのトップブランドとして今も尚、人気を博しています。ルミノールはラジオミールと人気を二分するパネライの基幹コレクション。ラジオミールの進化版であるルミノールは防水機能を確保するため、大型のりゅうずガードプロテクターが装着されているのが特徴です。現代的にブラッシュアップされたデザイン、機能を備えるパネライのアイコンともいえるコレクションです。
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最も良いスーパーコピーブランド時計コピー参考と買取。

時計 2019/03/12

スーパーコピーブランド時計コピー(N級品)商品や情報が満載しています.当店は本物と区分けが付かないようなブランド時計コピーn級品等を扱っております。ロレックススーパーコピー,ウブロコピー,オメガスーパーコピー,パネライ, シャネル時計コピーなどの世界クラスのブランドコピーです。スーパーコピー時計代引き販売専門店は更に革新に努力して、安く品質のいい商品を消費者の皆様にこ提供 いたします,弊店はロレックスコピー、パネライスーパーコピー、ウブロ時計スーパーコピー、IWC時計 コピー、ブライトリングコピー等を販売しているコピー時計屋です。実物商品、外観、機能は本当の時計と同じに、正規と比べて、品質が無差別です.送料、ラッピング、サイズ調整等無料!

父と子の往復書簡・71日目

時計 2009/02/04

 季節は冬。暦の上では冬と春の節目。
▽Read More

父と子の往復書簡・70日目

時計 2009/01/28

「むーん。まだたりないのよー」
 口元に何かの食べかすをつけたまま、メイファは深い森を当てもなく彷徨っていた。彼女に言わせれば暇潰しの散歩なのだが、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、果ては戻ってみたりと落ち着きのない足取りはどう見ても迷子である。
「どーしよーかなー。みちくさはたべちゃダメだよねー?」
 藪の葉を触ってみるが、硬いい上に筋張っていて、食用に適しているとは思えない。
「おなかすいたのよー」
 腹の辺りを撫でる。コンビニでお菓子を買ってくれば良かったと後悔する。
「プリンとかーあんまんとかーホームランバーとかーステーキとかー」
 おいしいお菓子を想像すれば更に腹が減るのだが、それでもメイファの妄想は止まらない。
「……ん?」
 その足が止まった。
 まだ幼いと言えど、半人半獣の種族である。五感は人間のそれよりも鋭い。
 獣の嗅覚が何かを捕らえた。
「いいにおいがするのよ?」
 物が焼ける香ばしい匂い。匂いの元を求めてメイファはあたりを見回す。
 兎の視野に人間の視力。そして鋭い嗅覚。この三つが揃えば位置の特定など容易なもので、メイファは茂みの向こうにそれを見つけた。
 森に紛れてしまいそうな、緑色の髪の少年だった。年の頃はメイファよりも幾つか上だろうか。精神を集中しているのか、薄く目を開いたまま微動だにしない。
「このにおい、しってる……」
 そう、それは懐かしい香り――
 まだこの島に来る前、身元引受人となってくれた男がよく作ってくれた。
 小麦粉を練って形作るのも手伝ったことがある。
 それがかまどから出てくる時ほど、心ときめく瞬間を知らない。

 そして彼女が愛してやまない、あの人の――

「すがーらさんとおなじにおい……」

 そしてメイファは一陣の風となり、

「おにーさん、それちょーだぁーーーい!」
「うわあああああああ!!」

 森に悲鳴がこだました。


「エドさん、あんぱん無理でした。ごめんなさい」
「難しかったのか?」
「いえ……食べられてしまいました。獰猛な獣に」


* * *


 一方その頃。
 深い森の中で制服姿の少女が立ち尽くしていた。
 目の前には、かわいいんだかかわいくないんだかよくわからない、丸っこいぬいぐるみのような物がある。
 どんな物に出会っても礼儀だけは忘れない。そう躾けられているのだが、”これ”にはどう対応していいかわからないでいた。

「えっと、あなたはどちら様ですか?」
「我は何処にでも在り、何処にも無い者。汝が望めば、望む姿に具現化し、虚ろに満たされし空の彼方に一つ聖光の笛を吹けば闇より出でし災厄の騎士が青褪めた馬と共に世界に罪悪の種をばら撒かんと血に濡れた紅の鎌を一閃させるその刃先に銀の月光が映りて薔薇十字の刻印を受けし殉教者たちが嘆き奏でる祈りの詩を」
「菅原さーん、帰ってきてー!」

 少女は目の端を拭いつつ、階段へ向かって一目散に駆けていった。

父と子の往復書簡・69日目

時計 2009/01/22

「また二人、ですか」
 零が眉根を寄せる。
 彼女は木の幹の影から顔を半分だけ覗かせている。その姿に少年は溜息をつく。幾度目になるかわからない。
「僕と一緒が嫌ならいいんですよ」
「いや、その、菅原さんが嫌なんじゃなくて」
 大きな瞳が泳ぐ。外の世界では二度の冬が過ぎ、この島の時間でも二ヶ月を超えている。
 年の頃は変わらない。自分はそれほど威圧感のある容姿をしているとも思わない。ただ、性別が違うだけだ。
 なのに、零は何に怯えているというのだ。
「僕じゃなくて、まぐろさんやクラストさんに代わりましょうか?」
「そ、それは困りますっ」
 まったく予想された返事だ。あの二人は菅原よりも更に上背があり、体格がいい。零が近付いているところなど、見たことがない。
「それじゃ諦めてください。ゼロさんは僕が守りますから」
 零が豆鉄砲でも食らったような顔をしていた。それに気付いてしまったと思う。これでは誤解を呼びかねない。
「あの、そういう意味じゃなくてですね」
 慌てて言い繕う。
「僕の代理を用意します。エドさんとまた合流するまではそいつに任せますから」
 女の子の扱いは大変だ。内心でもう一度溜息をついた。

父と子の往復書簡・68日目

時計 2009/01/15

「あけましておめでとーございます!」
「もうそんな時期じゃないでしょ……」
「メイファ・レッキスじゅーはっさい(自称)、すきなものはとりてばとつぶあんパンです!」
「あーはいはい。今年もよろしくね」
「おとしだま――」
「18歳(自称)が年下にねだるんじゃありません」
「――はいらないので、かわりにすがーらさんのヘッドのししょくをきぼーします!」
「もう好きにし……ええええええ!!?」
「いっただきまーす!」
「ぎゃああああああ!!!」



「エイル、時間あるか?」
「はい? エドさんの頼みなら構いませんが」
「これ作っておいてくれ」
「……あんパン?」
「菅原の新しい頭」
「……」

父と子の往復書簡・67日目

時計 2008/12/22

 吐く息が白い。
 少女はかじかむ手を自身の吐息で温める。

 季節は巡り、再びの冬。

 遺跡の中、正体の知れぬ宝玉を探す日々。
 屋内とは思えぬ自然が広がる遺跡を駆けずり回る。
 潜ってから今日は何日目だっただろう。
 少女は日に焼けて白くなった砂の上に佇む。

 実家で雪は降っただろうか。
 寒がりの父親は風邪を引いていないだろうか。
 青いマフラーを口元まで引き上げて、少女は天を仰いだ。
 そこにあるはずの天井はなく、灰色の空だけが広がっている。
 どういった異常気象なのか、砂漠であるにも関わらず、静かに雪花が舞っていた。

 ふと先を見ると、細長い物が砂に埋もれていた。
 掘り起こしてみれば、一本の赤いロウソクだった。
 ロウソクにはカードが添えられている。
『 ― 聖なる夜に灯してください ― 』
 宛先もなければ差出人もない。たった一言、それだけ。

 どうしてこんなところに落ちているのだろう。
 不思議に思っていると小柄な少年がやってきて、
「火、点けましょうか?」
 静かな笑みを浮かべた。

 少年は手をかざし、小さく文言を唱える。
 小さな小さな炎の魔法。

 火を灯すと橙色の明かりが広がった。
 もはや黄昏と言っていいほどに濃くなった闇の中、少年の白い肌もオレンジに染まる。緑色の髪は色の深さを増す。
 長い耳の先が赤くなっていた
 少しだけ考えて、カバンの中から包みを取り出した。
「はい、どうぞ」
 少年は目を丸くして包みを見て、少女を見た。
「私の故郷にはクリスマスっていう行事があってね」
 異国の宗教、異国の行事。けれど街が明るく彩られる日。
 一通り説明をして、少女は改めて少年に包みを手渡した。
 少年が包みを解くと、中には明るい緑のマフラーが一本。広げるとほのかにミントの香りがした。
「作ったのはいいけれど、あげる人がいないの。よかったら使ってね」
 言って、少女は少年にふわりとマフラーをかけた。
「ありがとうございます。ならば僕からはこれを」
 少年は手にしていたロウソクを少女に差し出した。小さな炎がゆらりと揺れた。
「貴女の心に、あたたかな光を」

 辺りを見渡せば、そこかしこに同じようなオレンジの光。


 降りしきる雪の中、それは地上の星のように見えた。

父と子の往復書簡・65日目

時計 2008/12/09

 島の片隅で文化祭が開催されているその頃。
▽Read More

父と子の往復書簡・64日目

時計 2008/11/29

「文化祭?」
「そ。さすがに知らないとか言わないよね」
 不思議な島の片隅にある、制服着用の学生ばかりが集う場所。
 同年代と談笑していたところ、親友から声がかかったのがつい先刻のことだった。
「それはない、けど」
 式村彩はいつものブレザー姿だったが、右腕に腕章をしていた。そこには「文化祭実行委員長」とある。
「本当にやるの? この島で?」
「みんながやりたいーって言うからさ、やってみようと思って」
 そう言って笑う彩に、零は「はぁ」と気の抜けた返事しかできない。
「何をやるの?」
「まだ知らない。みんなにお任せ」
「はぁ!?」
 あまりにも行き当たりばったりな答えに、思わず素っ頓狂な声が出た。
「桜庭さんとかもうノリノリだったよ。つかまったら手伝わされるんじゃない?」
 ああ、と零は納得する。一見お嬢様風のあの少女は、きっと連れの少年とともにはりきって準備しているのだろう。情景が目に浮かぶようだ。
 彼女のバイタリティが零はとても羨ましかった。
「そういえばあんたにって手紙預かってるよ」
 彩はスカートのポケットを探り、茶色い事務封筒を取り出す。
「手紙?」
「そ。紙袋かぶった変な男から」
「紙、袋……?」
 不審げに眉根を寄せる零の手の中に、彩は強引に封筒を押し込んだ。
「じゃ、私は準備があるから!」
「え、あの、待って!」
 呼び止める間もなく、親友は風のように去っていった。

 開いた封筒には一枚の紙が入っていた。
 ノートの切れ端にしか見えない紙は三つに折り畳まれ、「最重要任務」と赤い判子が押してある。
 何だろう、とドキドキしながらそっと開いた。

「え、え、ええええええーーーー!!!?」

 そこには一筆、こう書いてあった。


 ミスコンの司会やってね☆  紙袋の紳士より



 そして文化祭の幕開けへ――

父と子の往復書簡・63日目

時計 2008/11/14

 ある昼のこと。
 闘技大会の控え室そばの食堂で、菅原は昼食のうどんに向かい合っていた。▽Read More

父と子の往復書簡・62日目

時計 2008/11/08

トゥルルルル トゥルルルル

ピッ


 もしもし? お父さん?

 うん、私。零。
 うん、元気だよ。
 宝玉も4つ集まって、昨日は外で休んでた。
 今日からまた遺跡の中に入るんだ。

 心配しなくても大丈夫。
 みんな一緒だもん。

 お父さんはどう?
 そっちはもう寒いでしょ。
 風邪なんて引いてない?

 うん、うん。
 元気ならそれでいいんだ。
 寝るときは腹巻とか忘れないでね。
 コタツで寝ちゃダメだよ。

 十和子さんは元気?

 あー、そうだよね。
 年末近いもんね。
 お父さん、また十和子さんちに家事しに行ったら?
 鍋とかおでんとかきっと喜んでくれるよ。

 え?
 クリスマスの予定?
 やだなぁ、何勘繰ってるの?
 まだ何も考えてないよ。
 もしかしたらお正月に合わせてそっちに帰るかも。

 え。
 実家帰らないの?
 どうして?

 あー、そっか。
 もう、お父さんも当主も頑固だよね。
 仲直りすればいいのに。

 うん、そろそろ行かなきゃ。
 みんな待ってる。

 もう一度言うけど、身体には注意してね。
 またね。


ピッ

父と子の往復書簡・61日目

時計 2008/10/31

 どうしよう

 このてでは

 メールうつのがせいいっぱい


 そこまで打って、一息つく。
 いつもよりも小柄な体。
 いつもよりも簡略された体。
 布と綿で作られた手では、携帯電話を持つことすら難しい。
 困ったな、と小首をかしげる零。
 頭の上の長い耳が揺れる。

 されど、メールを完成させたところで誰に送ろうというのか。
 この花畑は遺跡内でも奥深くにあるのだろうか。
 待受画面の右上には「圏外」の表示。
 大切な人たちとの繋がりを絶たれたようで、心細い。

 そこに、

「ゼロゼロぉー!」

 思い切り良く、

「トリックオアトリートだよぉおん!!」

 柔らかい物体が、零の後頭部にぶち当たった。

 今の体は頭が大きく、手足が細い。
 ということは、

「きゃあああ!」

 見事にバランスを崩し、零は前のめりに倒れこんだ。

「今年もお菓子ちょうだぁあい!」

 背中の上で黒い影が跳ねる。
 仰向けに寝転がり、小さな体躯を受け止めた。
 赤い宝石のような目がこちらを見つめている。

「今日はぁ、ゼロゼロもぬいぐるみぃい!」

 赤い瞳はいつもより大きい。
 零の体が小さくなっているため、相対的に大きく見えているだけ。

 ぬいぐるみを追って迷い込んだ花畑。
 うたた寝から目覚めてみれば、自分がぬいぐるみになっていた。

「これってザッハくんのいたずら?」
「はろうぃーんだからだよぉお!」

 陽気な声が返してきたのは、答えになっているようなそうでないような言葉。

「見てみてぇえ。きれいだよぉお!」

 ぬいぐるみは零の隣に寝転がる。
 二人で見上げた空はすでに夕暮れ。
 群青と茜が混じる空に、薄く刷いたような雲。
 陽は沈み、あとは月を待つばかり。

 いつもより空が広い。
 いつもより空が高い。

 大地を背に、雄大な空を受け止める。

「暗くなったらぁあ、お菓子もらいに行こうねぇえ!!」

 空を映す宝石の瞳。
 赤に交じり合う、青と黒。

 明日になったら解けてしまうぬいぐるみの魔法。
 これは夢? それとも現実?
 今年のハロウィンは少しだけ変わった日のようだ。

 こんなにきれいな物が見られるのならば、
 毎年あってもいいかもしれない。
 内心でそう呟きつつ、零は携帯電話の電源を切った。

父と子の往復書簡・60日目

時計 2008/10/24

 これまでいくつものマジックアイテムに触れてきた。古代遺産から最新技術の粋をこらした物、果ては神の手による物まで、人知を超えた物すら扱ったこともある。
 だから、その程度の物などどうということでもない。魔力を感じないのは、文明が発達していない国の産物だからだろう。
 魔導の道を修めるならば、未知の物体に触れること躊躇うな。そう理性が本能を諭す。

 学生服姿の少年――菅原が差し出してきた‘それ’の意味と、行動の意図がわからない。訝しげな目を向けると、菅原は‘それ’を耳に当てる振りをする。そして再び、今度は押し付けるように渡してきた。人差し指で自分の耳を指す。
 手の平より少し大きな物体だった。つるりとした材質だが鉱石の類ではない。木材よりももっと軽い素材でできている。薄い直方体を二つ縦に繋いだ、くの字の形をしていた。上の直方体の表面には水晶のような薄い膜がはめ込まれていて、自然や魔法とは異質な光を発している。
 形状、素材共に記憶にある如何なる道具にも合致しない。
 似たような物を持っている人間はたびたび見たが、何に使う物かは知らなかった。こうして実際に手に取ってみるのも初めてだった。
 おっかなびっくり、菅原の真似をして耳に当ててみる。
『もしもーし?』

 それがエドの携帯電話初体験だった。

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父と子の往復書簡・59日目

時計 2008/10/16

 八角に置いた八卦の陣。天と地を返し、兵と烈を入れ換えて破が生じる。そこにもう一掛け八卦を載せて積算することで増幅。破の起源は波に通じ、現界に押し出せば衝撃と化して敵へと襲い掛かる。
 奏でるように式を紡ぎ、机上の空論を現に重ね合わせる。
 空間を震わす術式をまともに喰らい、蜃気楼のごとく揺らめいていた人型が霧散した。
 息を吐いてまとめあげていた式を散らす。指先に挟んだ術符が崩れて風に掠われていった。
 しかしそれで終わりではない。彼女は息を吸うと同時に再び陣を描く。思考の中に展開した図はこれまでと同じようで少しだけ違う。二重写しになった八角の陣は、始めから兵と烈の配置が入れ代わっていた。より効率を求めた形に変えて描く。
 これまで難しかったはずの術式展開も変換も自在にできる。精度も高い。
 理が現実となる。
 波が生まれる。

 胸が、灼けるように、熱い。

「壱哉さんに報告必要かな」
 彼女の様子を見ていた学ランの青年は、蜃気楼の妖精の攻撃を受け流しつつそんなことを呟いた。
「報告?」
 傍らの魔術師風の青年が繰り返す。彼がマントを翻すと放射状の炎が蜃気楼を焼いた。
「ええ。ゼロさんの調子が良すぎるようなら教えてくれと言われているんです」
「普通は逆じゃないか?」
 蜃気楼は身を焼かれることはないが、急激に上昇した気温に輪郭が霞む。
「僕もそう思うんですけどね。僕たちにはわからない事情があるんでしょう」
 炎をくぐり抜けた一体が、学ランの青年に体ごとぶつかってくる。掴み所のない一撃をいなし、背骨と思われる部位に肘を叩き込んだ。手応えはまったくないが、妖精の姿が一瞬薄くなる。
「壱哉さん――ゼロさんのお父さんが言ってました。『僕たちは精霊を介して術を使う。それはとても曖昧で気まぐれで、いつも安定して発動できるとは限らない。表面上は理論として構築しているけれど、実態はほとんど神頼み同然の技術なんだ』」
「しかしゼロには精霊の気配がしない」
「はい。そして近頃は安定して大技を連発している」
 裏拳で蜃気楼の妖精の腹を薙ぐ。拳は暖簾を払うように通り抜ける。妖精は上下で真っ二つに切り裂かれたかに見えた。しかしビデオの逆回しのように、腹はすぐに元の姿に復元される。
 妖精が口元だけを歪ませてせせら笑った。物理攻撃は無駄だとでも言うように。
 その顔面が横薙ぎの黒い衝撃波に消えた。
 蜃気楼が掻き消えた向こうに、崩れる術符を捨てる少女の姿が見えた。眉間に深い皺を刻み、胸元を掴んで肩で大きく息をついている。どこか虚ろな瞳に、二人の青年は息を飲む。
「良い兆候ではないのだろうな」
「僕たちは大助かりですけどね」

 温度のない熱が、胸を、灼く。

父と子の往復書簡・58日目

時計 2008/10/10

「アヒャヒャヒャ! 俺とぉおお!(゚∀゚)」
「メイのー(・ω・)」
「「にせじま3ぷんクッキングー」」
「うさうさぁ、今日は何を作るんだぁあ?」
「はーい、きょうのメニューは『アンパンソテーのデスレインぞえプロバンスふう』なのよー」
「プロバンスって何だぁあ?」
「しらないうさ(・ω・)」
「……(゚∀゚)」
「……(・ω・)」
「うさうさ! 材料ぉお!」
「そ、そうなのよっ。ざいりょうはこちらのフリップなのよ」
「字が汚くて読めないぃい」
「うさっΣ(;ω;) えーとね…

1.すがーらさんのヘッド(こしあん)
2.デスレイン
3.デスソース
4.みりん

なのよっ(・ω・´) どれもてがるにてにはいるからかんたんうさ」
「うりゅりゅ……メインのヘッドとやらがなぁいぃい!」
「それはこれからちょうたつするのです。アシスタントさんよろしくなのよー(・ω・)」
「おぉおお? 黒いのが何か運んできたぁあ」
「こちらがしんせんでピチピチなすがーらさんです」
「!!? !!!(黒子さんに引きずられながら登場)」
「さるぐつわだぁあ! ロープぐるぐるぅう!」
「ザッハくんのでばんなのよー」
「俺ぇえ?」
「うさ(・ω・) おのでザックリときりはなすうさ。あたまを」
「なるほどぉおお!(゚∀゚) アヒャヒャヒャヒャ!」
「!?! ――!!!!(じたばたもがいている)」
「だいじょーぶよー すがーらさんのあたまはパンのえらーいひとがこーかんしてくれるうさ(・ω・)」
「!! !!!(ブンブン頭を振っている)」
「そぉんなに頭振るともげちゃうよぉおおん」
「メイがおさえてるからザッハくん、はやくはやくっ」

――プツッ
ちゃらららら~♪
(調達が終わるまで爽やかな映像と音楽をお楽しみください)



「どうした菅原、顔色が悪いぞ」
「最低で酷い夢を見ました……」

父と子の往復書簡・57日目

時計 2008/10/02

 探索の合間の短い休憩時間のことだ。零は床にしゃがみこみ、何やら手仕事をしていた。
 いつもは砂漠や草原といった、屋内なのに何故か明るい場所を探索しているが、今日はたまたま遺跡らしい薄暗い回廊にいた。
 膝の上には光を発するカード状の板を載せている。明かり代わりとして仲間から借りたカードだ。薄い光に目を凝らすと、紙製のカードの表面に仲間の名前が印字してある。デスクライトほど明るくもないが、手元を照らすには充分だった。もっとも、それが正しい使い道とは思っていないが、光るカードの他の用途など知らない。
 その仄明るい光の中で零は繕い物をしていた。慣れた手付きで黄色の小さな巾着の底を縫い合わせている。
 ずっと懐に入れていた物だったが、つい昨日、破れていることに気が付いた。
 表に出していなければ刃物も持ち歩いていないのに突然裂けるなど不思議であったが、少女は自分を守ってくれたのだと思っている。今では内容も思い出せないけれど、後味の悪い悪夢を見たという感覚は残っている。その悪夢を吸い出してくれたのがこのお守りだと零は信じていた。
 手作りの物には作り手の想いが宿ると言う。これをくれた人は零の身を案じて作ってくれたに違いない。元は受験のお守りで、受験も終わった今となってはあやかる機会もないと思っていたが、なかなかどうして神様も懐が深い。
 零はもう一つお守りを持っている。携帯ストラップに下げたそれは本当はお守りではないのだが、常に持ち歩いていると守られているような気がしていた。
「これでいいかな」
 糸を始末し、紐を持って目の前に下げてみる。微かに漢方の匂いが香る。また大切に懐に入れる。小さな巾着は少しだけ温かいような気がした。そのことが嬉しくて零は小さく笑みを浮かべる。
「あの」
 と、少し離れたところにいるカードの持ち主に声をかける。
「これ、ありがとうございました」
 言って、カードを振って見せる。本来なら手渡してお礼を言うべきなのだが、そんな勇気はない。近付くだけで動悸が激しくなる。
「ああ、そこに置いておいてください」
 持ち主の青年も心得たもので、そんな言葉を返してきた。
「あの、それ」
 上げた腕を零が指差す。青年が学生服の袖を見るとボタンが取れかけていた。
「つけましょうか?」
「じゃあよろしくお願いします」
 青年が投げて寄越した学生服を受け止める。広げてみると随分と大きい。その広さにある人を思い出し、零は頬を染める。
「どうした。惚れたか」
 別の青年がからかうように声をかけてきた。零はこの皇帝の風格を持つ青年を苦手としていたが、
「あ、それは絶対ないです」
 この時ばかりは男性恐怖症とは思えないほどきっぱりとした声で答えた。

父と子の往復書簡・56日目

時計 2008/09/25

 昔のことだ。

 まだ背丈も充分でなかった頃。
 扉から覗いた先、台所で父親とその母、つまり祖母に当たる人が夕餉の支度をしていた。
 鍋をかき回す祖母の隣で、父はざるいっぱいの絹さやの下ごしらえに取りかかっていた。思い出の中の台所は茶褐色一色に変容していたけれど、鮮やかな緑だけは目に残っている。
 そう、朝に裏の畑で採ったばかりの絹さやだ。あまりにもの量に目を見張った覚えがある。父はあれを全て処理しようと言うのか。幼い目にはそれは険峻を登るより困難で、深海の底を目指すより終わりがない、途方もない作業に見えた。
 果敢に山に向かう父を手伝おうと、隠れていた扉の陰から出ようとしたところだった。
「やっぱり心配なんだよね」
 絹さやの筋を取りながら父が言う。
「あの子、変なのに目をつけられやすいから」

 あれは、何歳のことだっただろうか。

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