記事一覧

父と子の往復書簡・54日目

時計 2008/09/12

 遺跡の中には森があった。
 山があった。
 川もあったし、砂漠もあった。
 回廊が途切れたと思えば、人工物とは思えない大自然が広がっている。
 地下であるはずなのに空は明るく、外界であるかと見紛う。
 人々のおおよそが思い浮かべる遺跡の常識を覆す。
 この遺跡はあまりにも常軌を逸していた。

 だけど、この光景はさらに予想の斜め上をいっていた。

 山岳の頂上、おそらく噴火の跡であろう窪み。
 窪みの平らになったところに男が三人座っていた。
 手近な火山岩の上に腰をかけ、円座になっている。
 そしてその内一人の背後には何故か“黒板”があった。
 小中高校大学専門英語塾。学校と呼ばれるものには大抵置いてある、あの緑色の黒板である。
 その黒板には白墨でこう書いてあった。

『第29回 イディア様親衛隊定例会議』

 男達は三人とも、頭に紙袋をかぶっていた。
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夏の忘れ物

未分類 2008/09/06

夏風邪アゲイン。
やめてー! 来週はライヴあるのよぉぉぉっ!

というわけで、全力で身体治すんで簡単に反応だけ。

目から鼻水が。
PLがこういうのもなんだけど、この二人が羨ましい。

押忍、その節はうちの紙袋がお世話になりました!
むしろデュエルのほうをがんばって…!


日記は大幅にカットした部分があるんで、あとで光少女戦としてまとめてログにぶちこんでおきます。

父と子の往復書簡・53日目

時計 2008/09/04

 二条の電撃が小柄な肢体を絡め取った。小さな翼で宙に浮いていた天使たちは重力のままに落下。そしてまるで何もなかったかのように消え失せた。断末魔の悲鳴すらない。主を失った被召喚者は、この世界に存在するだけの基盤を失い、元の世界に返ったのだ。
 そう、消えただけだ。殺傷したのではない。
 零は胸を撫で下ろした。たとえ生きるためとは言え、生物、あるいはそれに類するものの命を奪うのは心が痛い。
 息をつくと同時に足の力が抜けた。柔らかな草が生える地面にへたり込む。特に鍛錬もしていない身体に強化系の術は堪える。特に神経強化系は反動も大きい。日頃ではありえないくらいの運動量をこなした関節が悲鳴を上げていた。
 悲鳴といえば、先ほどまで鼓膜を揺さぶっていた少女の叫びも薄れていた。たしかに人間の姿をしていたはずなのだが、今や小さな光の玉へと変貌していた。
「――」
 何か声が聞こえた気がしたものの、草原の風に流されてよく聞き取れなかった。光の玉は覚束ない動きで上空へと昇っていく。それを呆けた顔で見送る。光が青い空に吸い込まれるようにして消えた頃、零はようやく自分に二本の足があることを思い出した。
 緩慢な動きで立ち上がり、スカートについた草を払う。光り輝く少女を相手にしているうちに散乱してしまった宝玉を拾い集めた。四色の宝玉は零の手の中で穏やかに光る。少女はこれの気配を感じて襲ってきたのだろうか。
 この宝玉を七つ集めれば財宝が手に入るという。その言葉を信じて四つまで集めたはいいものの、災難に見舞われるばかりで一向に良いことがない。まるで集めれば集めるほどに不幸が増していくようだ。
 宝玉と一緒に投げ出された携帯電話も見つかった。あれだけ贅沢に術を使ったにも関わらず、幸いにして傷はない。少し操作してみたところ動作にも支障がなかった。そして携帯電話はあの戦いの最中、友人からのメールを受信していた。電化製品は雷撃で簡単に壊れてしまうと思っていたが、零の電撃の術程度では何の影響もないようだ。携帯電話もなかなか強かなものだ。
 携帯電話からぶら下がったストラップに目を留める。そこには赤と青、二色の玉が数珠繋ぎになっている。元は火と水の宝玉だったものだ。今では本来の持ち主を失い、宝玉としての力も失っている。だからこの宝玉から力を得ることはないはずなのだが。
「偶然、だよね」
 目の高さまで持ち上げて検分する。少女が襲いかかってきたその時、一瞬だけ光ったような気がしたのだ。しかし零は光の加減と割り切り、ポケットに仕舞いこんだ。
 風が零の髪を揺らす。平原には隠れるところもないはずなのに、誰の姿も見えなかった。仲間とはぐれたことを思い出し、急に心細くなる。一人には慣れているはずなのに、そんなことを思った自分が不思議でたまらない。
「心配してるかな」
 そして零は近くにいるはずの仲間を探して歩き出す。
 それほど遠くない空に、無骨な岩山の尾根が見えていた。

飯を食え

未分類 2008/08/31

あ、いや、うん。
ここがテキトーなのは忙しいからじゃなくて、新暗黒竜やってるかr

とりあえず2周するまではどこもかしこもテキトーで。
52日目。

■闘技大会
超回復wwwwww
なんか勝てたのが完全に運なような気がしてきた。
飛梅怖い、怖いよ飛梅。
次回はー……あー、六道輪廻の人と当たるのは初めてね。
泣きたい。

■通常戦
vs光少女
やりようによっては非接触撃墜も可能だったかなぁと思わないでもなく。

■他
散々焦らしプレイしてようやく呪符術習得。
さて、これからどうすっかね。
上位がわさわさ出てきそうで、取捨選択に迷う。


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父と子の往復書簡・52日目

時計 2008/08/27

 電波搭はおろか、電気すら整備されている様子がない。そんな島の遺跡の中で何故携帯電話が使えるのか。その謎は未だ解明していないが、使えないよりは使えるほうがいい。零は今日も身内への定期連絡メールを書いていた。内容は大した物でもない。元気である旨と、現在の状況を書き添えるだけだ。
 メール送信完了の画面を確認し、携帯電話を閉じる。
「ゼロさーん」ハイティーンの少年の声に、一瞬身体が強張る。「行きますよー」
「は、はいっ」
 回廊の向こうから少年が零を呼んでいる。知った声とわかると安堵して、零はそちらに振り返った。学ラン姿の少年が腰に手を当てて待っている。ちょうど回廊の途切れ目で、彼の背後には明るい平原が見えた。少し涼しくなった風がコスモスらしい草花を揺らす。
 少年と道を共にしてそれなりの日数が過ぎた。最初の頃こそ人見知りと男性恐怖症で満足に喋れもしない状態で、零は常に遮蔽物の背後にいた。さすがに今となっては慣れ、壁がなくても話すまではできるようになった。距離が必要なことには変わらないけれど、零にして大きな進歩だ。返す声は多少上擦っているものの、何も言えないよりはいい。
「あの……」
 先を行く少年を留めようと手を伸ばすが、中空で止まる。何かを掴もうとした手は半端に開いたままだ。
「そ、そういえば、メイちゃんからメールが来て……」
 零は俯いて携帯電話を開く。声が小さくて聞こえるくかどうかというところだったが、少年が足を止めて振り返った気配がした。しかし顔を上げて確認できない。せめて赤面症だけでも治したい。頬が赤くなるのが恥ずかしい。ならなければ少しはまともに話せるのに。
 携帯電話を操作して、三通ほど前のメールを開いた。小さな液晶画面にひらがなと絵文字が踊っている。
「……『すがーらさんのあたまはにくあじ? パンあじ? ししょくしちゃダメ?(;ω;)』って悩んでいました」
 あれほど魔物で溢れていた回廊には何故か獣の声もなく、静寂だけがある。息遣いすら反響しそうなほどに静かだ。たっぷり呼吸一拍分置いて、深い深い溜息が聞こえた。
「……ごめんなさい、それはできない相談です」

 その二人の間に突然、光が割り込んできて――

一人だけ

未分類 2008/08/24

えーと、まずはお知らせ。
伝言をチェックする癖がないので反応は基本遅いです。すみません。
作製ご依頼のお問い合わせは更新日直前は避けてください。
よろしくお願いします。

以下、簡単に。

■闘技大会
判定勝ち……戦闘設定が甘かった。

■練習試合
vsふるぼっこ組。
っつーても今回はガチバトルじゃなくて実験回。
しかし青海さんのカームソングの回復量はやっぱ凄まじいよなぁ。
殴るのがアホらしくなってくる。

■次回
零ひとりだけ光少女戦。

父と子の往復書簡・51日目

時計 2008/08/21

お父さんへ

お元気ですか?
お盆も過ぎ、そろそろ夏も終わりに近付いているのではないかと思います。
季節の変わり目は体に注意してくださいね。

お手紙サボっていてごめんなさい。
十和子さんにも迷惑かけてしまったようで、本当にごめんなさい。
筆を取れるような状況じゃなくて、十和子さんへのメールもなかなかできませんでした。
えっと、こっちが忙しいとかそういうことじゃなかったんだけど、
立て続けに色んなことがあって落ち着かなかったの。
もう大丈夫だから心配しないでね。

お盆はいつものように本家に帰ったの?
私もそっちに行きたかったな。
去年一年間は受験勉強とか島の探索とかでも行けなかったんだよね。
この島での探索が終わったら一度ご挨拶に行きたいと思います。
本家のみなさんによろしくお伝えください。

ではまたお手紙します。


* * *
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ロマンチックサマー

未分類 2008/08/14

OK、前置きは無しだ。


練習試合。

肝心のフォービット避けられてるじゃん!!

フルブルーム*2、電光石火*2、ヘイスト、ロケスタで4回行動。
鈍重Lv2ついて3回行動。
ヘイストをインカンテイションに入れ替えたら更に+1を期待。

ところで、零がナンパされてるのは気のせいですか。


今回の闘技大会はザッハきゅんと一緒です。
わほーい。
むにむにするよ! むにむに!

父と子の往復書簡・50日目

時計 2008/08/13

From: Towako Aonagi
To: Rei Aonagi
Subject: 連絡
======================


零へ


元気?
忙しいかもしれないけど、壱哉に手紙書いてやって。
あんたの父親、「零から連絡がない」って
毎日毎日うちに来るからウザい。
今のまま放置しておくと、不安が募って
そっちに行ってしまうかもしれない。
私でもあれを抑えておくのには限度がある。
フルパワーで精霊使われたら誰も太刀打ちできないよ。

とにかく一筆でも一言でもいいから連絡ください。
零と私たちの平和のためにも。
よろしく。


蒼凪十和子

真夏の条件

未分類 2008/08/08

シャウトしすぎて喉が死に、酒は何杯飲んだかわからない。
いやはや。
……歳食ったせいか、体の回復が遅い。
そんな調子なので今回は簡単に。


・練習試合、まさかの勝利。
(クイックヒールのWAIT減少効果に助けられた感じ)
・チーム全員、風の宝玉ゲット。
(ぱんでもって当たるんだなぁ… 七緒さんのへかとんは割と回避されてるのに)
・練習試合申し込むとか、して、ごめ、ん……orz

父と子の往復書簡・49日目

時計 2008/08/07

 一寸先は、闇。

 森の中を縫う一本道。遠くから流れてくる海風にざわめく木々。
 見上げた天は、黒い枝葉の間に覆われている。

 月もなく、星もなく。
 純粋な黒。
 先に伸ばした手は見えなくなる。

 以前にもこんな闇に包まれたことがある。
 記憶にはないが、身体が覚えている。

 噛み締めた奥歯を緩めると、情に掛けた閂も抜け落ちてしまいそうだ。

 魂が震えている。
 両腕両脚が戦慄く。

「ゼロゼロぉ~? どうしたぁ~?」
 間延びした声に意識を引かれ、彼女は手元を見下ろす。
 不思議と身体の小刻みな震えも止まった。
 腕の中には、空の僅かな光を映す、紅い紅い瞳。
「早くみんなのところに行こうよぉお!」
 触り心地の良い柔らかな腕が、彼女の胸を叩く。

 そう。今はもう、一人じゃない。

 隣にはいつも誰かがいた。
 心配性の父親がいて、
 姉代わりの女性がいて、
 学校の同級生がいて、
 いつも陽気な人間じゃない友達がいて、
 マイペースな親友がいて、
 頼りになる仲間がいて、
 大切に想う人がいた。

 だから――

「うん、行こっか」
 そっと目尻を拭った。
 闇の中で顔が見えていないことを祈りつつ、森の出口へと急ぐ。

夏の魔物

未分類 2008/08/01

音楽とビールが私を呼んでいるんだ…

というわけで、旅行の荷造りしたいのでさっさと書く。
週末三日間はひたちなかでボクと握手!
(赤と黄色のラバーバンドつけてるので、見かけたら指差して笑うなりハイタッチするなりしてやってください)

はいはい、48日目。

■練習試合
対LSY戦。64ターン終了。
細かい反省は後でするとして、なかなか興味深い結果に。
とりあえず、ダークシードやめるってのと、弓の人自重。
いや、これホントに後でちゃんと見直してお勉強しないと。
でないと、「リーダー=戦略戦術担当、私=ネタ担当」の図がはっきりとできてしまう…

■本編
遺跡内戦闘はコルトさんがぶいぶい頑張ってます。
やることないよ!(´∀`)

次回、エリザ戦。
どうしようね?

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父と子の往復書簡・48日目

時計 2008/07/31

零へ

暑い毎日が続きますがお元気ですか。
お父さんは、まあ、ほどほどに元気です。
まだ長期の仕事が見つからないので、お盆には実家に帰ろうかと考えています。
本当は帰りたくないけれど、いつまでも十和子さんの家で家政夫やってるわけにはいかないからね。
次にまとまったお金入ったら家にもエアコンつけようか。
エアコンを発明した人は素晴らしいと思います。

そちらはいかがですか。
遺跡の中も一応は屋内だから熱射病の心配もないだろうけれど、体調には充分気をつけてください。
体が弱ると心も弱るからね。
そういう時は無理はしないでゆっくり休んでください。
何かあったらお父さんに相談してください。
お父さんに言いにくいことだったら十和子さんでもいいよ。

今年もみなさんでどこかに行くならいい思い出作ってください。

追伸:
浴衣着てもいいけれど、菅原君には近付かないように。

父より

抜けた魂回収して再装填

未分類 2008/07/19

来週は更新お休み。


[休暇届]
期間:7/21(日)~24(木)、8/1(金)~8/18(月)
理由:PL夏休みのため

例年恒例、夏のアレ。漫画祭じゃなくて音楽祭のほう。それと帰省。
この期間は連絡が付きにくくなるかと思います。
緊急連絡等は某SNSからお願いします。
とりあえず携帯から見ることだけはできますんで。



以下、今回の更新雑感。

■練習試合
人間爆弾どんだけ弱くなったのよ?という実験回。
結果→反射されて自分涙目。
4つ付いたうちの道連は2つだけ発動。微妙…

それよりもホロロギウムがステキすぎ。
非接触時の付加効果の消去とか変換は反撃しようがないから怖い。

ラス・アルグルの試し打ちでも良かったかな。

次の練習試合、チームのPT5つのうち4つが同チーム対決。
こちらは対LSY。
い、イディア様にしばかれるっ!?(´д`*)


闘技大会
別ゲームの継続してたらいきなり「戦術よろしく☆」と言われて鼻水吹いた。
物魔の扱いがよくわかってない人に丸投げとかチャレンジャーすぎるよ…
そして結局はリーダーが提示していたベースの案を改変しただけだったという。

そんな身内話はともかく、結果はご覧の通り。
もうちっとスマートな戦術もあったかね。
紫電一閃弱化と言えど、やっぱ離脱前のあの連撃はイヤだなー
見た目が精神的によろしくない。

フォルトゥナしぶとい。
アナスタシアさんの剛拳がLv20だったら引き分けだったんじゃないかな。


ところで、コルトさんは器用上げてるんだからもう少しクリティカル出てもいいよねと思ったりした。


行動回数についてはどうなんかね。
電光石火*2+ハーシェアー+ロケスタで4回。
うーん…たしかに5回動いてもいいような気がしなくもない。
高速魔術とってから考えようか。

これからの成長プラン考えてみると、上位枠が足りなくなりそう。
生産系切ってもいいかなー


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父と子の往復書簡・47日目

時計 2008/07/18

 誰の目から見てもそれと明らかであるのに、認めないのは本人だけ。
 己の気持ちに鈍感であるとか、気付いていても肯定したくないとかそういう話ではない。
 初めて抱く思いに戸惑いだけが強くあり、どうしていいかわからなかった、が正解なのだ。

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Viva la Vida

未分類 2008/07/13

……何を書こうとしたか忘れた。

ひとまずこれ。今回の日記の完全版。

遅れてやってきた七夕話です。
星祭イベント知ってたらそっちにネタ回してたのにーと後悔しても後の祭り。
遺跡外在留者を見ていたら、知ってる名前を見かけたので何人か勝手にお借りしました。
いつの間にか一人で祭状態。
一応どっかで面識ある人というのが基準ではありますが。
ザッハきゅん、リベカち、メイリさん、式村嬢、ナコさん、つみさん、珊瑚さん、エリカたん、イディア様、オウミさん、そしてPMさんお二人、すみませんでしたありがとうございましたー!

結果のほうに載ってるのは編集したシリアスバージョンですが、完全版は……まあ、そういうことで。


ってことで、雑感。
戦略戦術的なお話はリーダーがやってくれると信じてる。

■本編
生産ミスなし! 素晴らしい! まーしゃるさんすげぇ!
毎回言ってる!!!
orz

>珊瑚(966)に、 梅 から 赤と青の石で出来た携帯ストラップ という 装飾 を作製してもらいました。(- 130 PS)

メ○モちゃん?とか思った私は歳がバレるから黙っておいたほうがいい。
経緯を読むと、珊瑚さんが気遣いの人で男前すぎてそっちに惚れそう。


闘技大会
槍つよい。こわい。
ボッコボコにされました。

だが私は謝らない。

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父と子の往復書簡・46日目

時計 2008/07/11

 ――島ではない何処か。

 今日は早く仕事が終わった。いつもなら常連となった店で一杯やっているところだが、この日ばかりは誰かに会いたかった。誰かに優しくしたい気分だった。家族でもいい。友達でもいい。数年来顔を見ていない古い友人に電話をしてもいいだろう。とにかく上司同僚以外と話したかった。そして今日の首尾を聞いてもらいたかった。
 本当に誰でも良かった。それこそ社食のおばちゃんでも駅員でもはてはご近所のポチまで。
 だけど今夜の彼女は弟分を選んだ。やはり明確な理由もなかった。
 手土産のケーキと自分用のビール缶を駅前で買い、夕暮れの町を歩いていく。自宅に帰るばかりであれば寂しさばかりが募っていたことだろう。けれど、誰かの家に向かうと思えば足取りが軽くなる。たとえ疲れ果てていたとしても。相手が十歳下の従弟だとしても。
 従弟の家は郊外にあるアパートの一室だ。鍵を貰っている十和子は断りなく入っても良いのだが、一応インターフォンを押した。勝手知ったるとは言えどここは人の家。最低限の礼儀は必要だ。すると、
「十和姉だよね? 鍵開いてるから入ってきて」
 いつもにこやかに出迎えてくるはずの声が、部屋の奥のほうから聞こえた。
「あんた何してんの?」
 部屋に入るなり十和子は呆気にとられた。狭いベランダで従弟の壱哉が笹竹を背負っていたのだ。
「ん、ちょっとご近所から貰ってきた」
 夕闇迫る町並みを背景に、青年が笹を背負っている姿は異様に見えないこともない。怪訝な顔をする十和子に、
「今日は七夕だよ。忙しすぎて日付も忘れちゃった?」
 壱哉は苦笑してみせた。そういえば駅前商店街を抜けてくるところで七夕飾りを見たような気もする。どことなく街が華やかに見えたのもそのせいだったかもしれない。
 壱哉は苦労してベランダに笹を括りつけると、今度は枝に飾りをつけはじめた。一つずつ折り紙で作ったらしい。鮮やかな色が夜の街と緑の笹に映える。
「そんな季節なのね」
「十和姉も書く?」
 従弟が指差した食卓の上には、短冊とペンが転がっている。その何本かは既に書き込まれていた。
 十和子は持参したビールのタブを空け、一口飲んでから短冊を手に取る。ベランダから吹き込んだ風が、右手にぶら下げたそれを揺らした。
 願いは自身と大切な人たちの健康。
 もう一枚は、愛娘の無事と幸せを願うもの。
 十和子は少しだけ微笑んで、自分用にペンを取った。

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暑い暑い夏が来る

未分類 2008/07/03

つみたんがかわいすぎる件について。

ちょっとなにそのナイスくびれとナイスヘソ。


妄想旋廻煩悩全開そんな第45回。


■本編
アリメグ勝てマシータ。
すっげギリギリでやんのー…
今のチームに加入した当初からアリメグはソロ撃破ってことになっていたのですが、ホントに勝てると思わなかったよ!
まーしゃるさんたちありがとう! ありがとう!!


■闘技大会
PMさんのクオリティの高さに負けた。
味方に負けたと言わざるをえない。
打ち合わせしてねーのに3人それぞれキャラ付け違うでやんの。

勝敗?
運の要素がでかいから再々更新きたら負けるかもね。(→確定してしまいました)
更新直後に荒野に立っていたのはユーグ氏でした。
再更新後に荒野に立っていたのは紙袋でした。

アイアム人間爆弾。

再更新前はエニシダさんのハリセンボンとかで紙袋一掃されておりましてん……
あんな当たるとかアホですか…
本当に運だったと思います。紙一重。
それくらい相手三人の格が上。

というか、負けるの前提であのネタだったんだ…(アホ三人)

○次回の追加変更予定
・[変更]戦闘離脱前効果にも一部を除き「特殊なルール>効果の重複」を適用

そして人間爆弾本格死亡のお知らせ。


更新前のほうが結果良かった気がするんだ…
そりゃ闘技は負けてるけど、闘技は闘技だし。
本編のほうが大事でしょや。
イディさんところは再更新で勝敗ひっくり返ってるんだよねー…

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父と子の往復書簡・45日目

時計 2008/07/02

お父さんへ

お元気ですか。
お手紙ではおひさしぶりです。
しばらく十和子さんに携帯で連絡するばかりで、しばらくお手紙を書いていませんでした。
ごめんね。

そちらはもう梅雨に入ったと思います。
こちらは遺跡の中なので、いまひとつ季節感がありません。
春になれば花が咲くし、冬になれば落ち葉が積もると思うんだけど、日本のようにはっきりとした四季ではないようです。
砂漠はいつも暑いし、山はいつでも緑だし。
人口建造物の中に砂漠や山がある時点でおかしいんだけどね。
それでも最近は少し湿っぽいかな。
水の守護者のところに向かっているからかな?

今、私はみなさんと離れて一人で行動しています。
というのも、私だけ水の宝玉を持っていないからです。
みなさんは宝玉三つ持っていて、私は二つだけなの。
一人だけリソース少なくて足手まといになるのは嫌なので、水の宝玉を取りに行くことにしました。
本当のことを言うと、一人では行動したくありません。
広くて薄暗い回廊を独りで無言で歩いていると、とても不安になります。
音楽でも聴けば気が紛れるのかもしれません。
だけど突然の襲来のことを考えると、周りの音が聞こえないのは不利です。
誰かと一緒にいればおしゃべりもできるのにね。

こんなに心細くなったのは、鬼城さんたちと別に行動することが決まった日以来です。
鬼城さんやエリカさんたちは私なら大丈夫と言って送り出してくれました。
あの日に比べれば、私も少しは戦うことに慣れたかもしれません。
だけどね、やっぱり怖いんだ。
自分の身を守るためとは言え、誰かを傷つけるって怖いことだよね。
そして、それに慣れちゃう自分はもっと怖いよね。
そんなこと言ったら他のみなさんには笑われるかもしれない。
お父さんならこの気持ち、わかってくれるかな?

ん、湿っぽい話してごめんなさい。
雨続きの中、体調を崩したりしていませんか?
夏風邪はたちが悪いので気をつけてください。
それと、変なもの食べたりしないでね。

私はもう少しで水の守護者のところに辿り着きます。
できれば話し合いで済ませたいな。
無事帰れたらまたお手紙します。

ではまた。


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設定まとめ

未分類 2008/06/23

日記が裏設定のほうに食い込んできているのでまとめてみる。
設定厨乙という人はスルー推奨。

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